光コンセントがない賃貸で、光回線を利用する方法!設置の流れや注意点なども解説
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光コンセントがない賃貸で、光回線を利用する方法!設置の流れや注意点なども解説
光回線を使ってインターネットを利用したいけど、賃貸の自宅に光コンセントがついていないとお悩みではありませんか? ビデオ会議やタイムラグが許されないオンラインゲーム、動画視聴などを快適に利用するためには、光回線は必須とも言えます。
この記事では、賃貸物件に光コンセントがついていない場合に、光回線サービスを利用して快適にインターネットを使う手順を解説します。
賃貸マンションに光コンセントがない?
光コンセントとは、壁面に設置されているコンセントの差込口のようなもので、光回線とONUの接続部分となる挿入口のことです。電柱から住戸まで光ファイバーを引き込む工事を行ったあとに、インターネットの開通時にONUを光ファイバーとつなげる接地点となります。
関連記事:光コンセントとは?設置場所/種類/設置工事の流れ、おすすめの光回線も紹介
関連記事:ONUとは?入手方法/設置場所/ランプの意味や、モデムやルーターとの違いも解説!
ちなみに、光回線は事業者ごとに条件が異なっており、光コンセントはどの事業者との契約でも使えるわけではありません。光回線を乗り換えるときに、光コンセントも取り換える必要が出てくる場合もありますので、注意してください。
多くの物件で使われている、NTT東日本/西日本の光コンセントは、フレッツ光や、多くの光コラボレーションの光回線サービスで利用できます。フレッツ光はシェア率も高く、回線も安定しているため、NTT東日本/西日本の光コンセントがついていれば、まずは安心です。
関連記事:光コラボとは?光回線の選びかたとおすすめポイントを解説!
しかし、お住まいの賃貸マンションに、これらの光コンセントが取りつけられていない場合もあります。光コンセントは光回線サービスを利用するのに必須の装置なので、光回線を使いたい場合は、取りつけ工事を依頼することになります。
光コンセントがない賃貸マンションのネット回線
光コンセントがない賃貸マンションでも、「インターネット完備」「光回線利用可能」などが謳い文句でPRされている物件も存在します。これらの物件のインターネット回線は何を使っているのでしょうか。順番に解説していきます。
LAN方式の賃貸マンション
LAN方式も光回線サービスのひとつです。こちらも電柱からマンション共用部までは光ファイバーを引き込み、各住戸まではLANケーブルを使用します。光コンセントの代わりに「LAN」と記載の挿入口があり、そこから直接、無線LANルーターに接続します。使用するLANケーブルの規格により、最大1Gbpsの光回線でも100Mbpsまで低下する可能性があります。
VDSL方式の賃貸マンション
VDSLはメタル線を使った光回線サービスのひとつです。電柱からマンションの共用部までは光ファイバーを引き込み、共用部のMDF室(※)から各住戸まではメタル線で接続します。VDSLはモジュラージャックからVDSLモデム(ホームゲートウェイ)につなぐので、光コンセントがなくても光回線サービスを提供できます。
※MDF室:集合住宅などで、外部に通じる通信回線をすべて収容し、集中的に管理する集線装置を設置している部屋
しかし、建物内での配線にメタル線を使うので最大速度は100Mbpsにとどまってしまいます。VDSLはすべて光ファイバーでつながった純粋な回線サービスに比べるとスピードは遅いです。
CATV方式(ケーブルテレビ)の賃貸マンション
ケーブルテレビのインターネット回線も光ハイブリッド方式を採用しています。こちらも電柱からマンション共用部までは光ファイバーが使われますが、共用部から各住戸までは同軸ケーブル(テレビの配線に使われるメタル線)でつながれます。
インターネット用のケーブルではないので、ノイズの影響を受けやすく天候が悪いときは特に回線不安定になります。また速度も満足度の高いものとは言えません。この配線タイプを利用した大手ケーブルテレビ会社の最大速度は下り320Mbpsですが、上りは10Mbpsと非常に低速です。
不動産会社などで、「ケーブルテレビでテレビとインターネットをまとめるとお安いですよ」と営業されることがありますが、注意が必要と言えます。
関連記事:VDSL配線方式が原因?VDSLの特徴と、光回線なのに回線が遅い場合の対策
光コンセントがない賃貸マンションの備え付けインターネット
光コンセントがない場合でも、インターネット回線が提供されている賃貸マンションもあります。
備え付けのインターネットは光回線ではない可能性が高い
物件によっては導入済みのインターネットが無料で使えるという賃貸マンションもあります。
ONUと無線LANルーターさえつなげば、面倒な契約手続きなど不要でインターネットが無料で使えるのはメリットです。中にはWi-Fi機能が搭載されている物件もあります。
しかし、光コンセントがないということは、使用されているのは光回線ではない可能性が高いです。その場合、速度や安定性において満足度が低くなることが多いでしょう。また、他の住人と同じ回線を使用することによるセキュリティリスクも気になります。
では光回線ではない無料のインターネットとは、どのような回線が使われているのでしょうか。
ADSL回線
ADSL回線は電話線を使ったインターネット回線です。通信基地局から遠くなると、通信速度が遅くなる傾向があります。電話線の特徴としてノイズの影響を受けやすく、高周波数帯を拾いにくくなるので、モデムの周りに障害物があると不安定になります。
ADSLの最大速度は下り50Mbps、上り10Mbpsですが、実測値としては快適に利用するのとは程遠い数値となっています。
古い規格であり、ADSLの回線は2024年3月末で終了が予定されているので、それ以降は光回線サービスなどに移行していく可能性が高いです。
関連記事:ADSLはサービス終了!他回線のメリットと乗り換え先の選び方
CATV(ケーブルテレビ)回線
ケーブルテレビ回線も、よく無料のインターネットとして使われます。前述したように、速度や安定性において満足度の低い場合が多いので、注意が必要と言えます。
関連記事:光コンセントとは?設置場所/種類/設置工事の流れ、おすすめの光回線も紹介
光コンセントがない賃貸物件で光回線を使う3つの方法
ここでは現時点で賃貸中の自宅に光コンセントがなく、今後光回線サービスを使いたい方向けに光回線の導入方法について解説します。
方法1:既存のLAN配線やVDSLを使用する
LAN配線やVDSLを使うのも手です。LANの場合はコンセントなどの近くにある「LAN」と記載のある差込口を、VDSLの場合はモジュラージャックを使います。これらのパネルがあれば、比較的スムーズに光回線サービスが導入できます。
光コンセント設置の許可などを管理会社にとる必要がなく、工事完了まで時間がかからないので、利用者の負担の少ない方法と言えるでしょう。
これらは純粋な光配線方式に比べて通信速度は劣りますが、ケーブルテレビの回線などと比べれば速いでしょう。また光回線の接続方式をIPoE(IPv4 over IPv6)で利用すれば、回線混雑の影響を受けずに使うことができます。
方法2:光回線の導入を依頼する
光配線方式で利用したい場合、共用部まで光ファイバーがきているか確認しましょう。光回線が導入されているマンションは多いので、光コラボレーション事業者や賃貸の管理会社に、光回線が通っている物件か確認してもらいましょう。
マンションの共用部まで光ファイバーが来ていれば、住戸に光コンセントを設置してつなぐだけです。
光回線が共用部まで来てなければ、オーナーや管理会社に連絡をして、光ファイバー引き込み工事を依頼する必要があります。分譲マンションでは管理組合の承認が必要です。ただし、承認を得るのは非常に難しく、同意があっても工事まで、かなり時間がかかります。
方法3:ファミリータイプ(戸建向け)を契約する
マンションの共用スペースに光回線が引き込まれていない場合、個人でファミリータイプ(戸建向け)の契約をする方法もあります。戸建てと同じ条件で、電柱から直接住戸まで光ファイバーを引き込みます。
ファミリータイプを選ぶ場合は壁に穴をあけたり、装置を取りつけたりする必要があるため、事前に管理会社やオーナーに確認をとって同意をもらわなければいけません。
通常のマンションタイプの光回線より料金が高くなりますが、共同利用ではない分、通信速度は速く安定します。
光回線を導入するための4つの手順
自宅に光回線を導入することになった場合の手順について説明します。
手順1:地域の対応プロバイダと回線を調べる
まずは、お住まいの地域で利用できる光回線事業者やプロバイダを調べます。
同じ光回線でも、住んでいる地域によって対応している回線事業者やプロバイダは異なります。たとえばNTT東日本/西日本が提供するフレッツ光は全国展開ですが、自宅の場所によって提供不可のプロバイダもあるので注意してください。
光コラボレーションサービスはフレッツ光と提供エリアが同一なので、全国各地で申込みできます。多くのコラボレーション事業者がさまざまなサービスを提供しています。
手順2:オーナーや管理会社に工事の許可をとる
プロバイダを決めたら、次の段階に進みましょう。
光コンセントがない場合、光コンセント設置工事が必要になるので、事前にオーナーや管理会社に許可をとる必要があります。マンション全体に光配線を敷設する場合は、大規模な工事が必要になるので、許可がおりない可能性もあります。
手順3:プロバイダと契約する
オーナーや管理会社の許可がとれたら、光回線事業者やプロバイダ、あるいは光コラボレーション事業者と契約します。光コラボレーション事業者は、フレッツ光とプロバイダを一度に契約できるうえ料金もお得なので、ぜひ検討してみてください。
光コラボレーション事業には全国で600以上の事業者が参入しており、事業者によって料金プランも違います。料金はもちろん、サービスやサポートもしっかりチェックしておきましょう。2年以上の契約を結ぶことが多いので、料金面だけではなく、アフターサポートも信頼して任せられる大手の会社がよいでしょう。
この点、NTTドコモが運営する光回線サービス「ドコモ光」のプロバイダ「OCNインターネット」では、「OCN開通とことんサポート」で初回無料にて、インターネット接続に関する幅広いサポートをしています。平日は仕事で忙しい方でも、土・日訪問(年末年始除く)に対応しているので助かるサービスです。また、IPoE方式(IPv4 over IPV6)のインターネット接続を標準提供しており、通信品質においても優れているので、おすすめです。
関連記事:OCNとは?OCN インターネットのメリット・デメリット
手順4:工事の日程を調整する
光コンセント設置工事には時間がかかることもあり、日程調整や確認は慎重に行いましょう。また土日祝日は割増工事費がかかるので、出来るかぎり平日で調整したいところです。工事日程が決まれば、あとは依頼事業者の指示に従って、光回線が使えるようになるのを待つばかりです。
関連記事:インターネット回線の契約から利用までの流れ!おすすめの選び方とは
VDSL方式から光配線方式への変更はハードルが高い
ところで、自宅マンションのインターネット配線がVDSLで、速度や安定性の不満から光配線に変えたいという方もいらっしゃることでしょう。結論から言うと、マンションの配線をVDSLから光配線に切り替える工事は、不可能ではありません。
しかし、マンション全体の配線をVDSLのメタル線から光ファイバーに変えるには、コストも手間もかかります。オーナーや管理会社の許可が必要になり、実現はかなりハードルが高いと言えます。
その場合、ファミリータイプ(戸建て用プラン)で直接、光ファイバーをマンションの一室につなぐ方法もあります。住戸が少なく、小さい集合住宅であればマンション全体を光配線にするよりハードルは低いです。オーナーの許可さえあれば、あとは一戸建ての光回線敷設工事とさほど変わりません。
ただし、高層マンションで電柱から離れた住戸での導入は不可能です。
具体的な光コンセント設置工事の流れ
具体的な光コンセント設置工事の流れについて、簡単に説明します。
STEP.1 室内へ直接 あるいは 共有スペースへ光ケーブルを引き込む
戸建てタイプ:外の電柱から住戸へ直接、光ファイバーをつなぎます。
マンションタイプ:全体に光回線を配線する場合は、電柱からマンション共用部に光ファイバーを引き込みます。
STEP.2 共有スペースから室内へ回線を引き込む
マンションタイプの光回線は共用部まで光ファイバーを引き込んだら、MDF(主配線盤)を経由して各住戸に光ファイバーを配線します。
STEP.3 光コンセントを設置する
住戸に光コンセントを取りつけ、そこまで光ファイバーがつながれます。光コンセントにONUと無線LANルーターを接続してインターネットが開通します。
詳しい「光コンセントの設置工事の流れ」はこちらの記事に掲載しています。
光コンセントを設置する際の3つの注意点
光コンセントを設置する場合には、注意が必要な点もあります。
注意点1:工事が長期化する可能性もある
建物によっては屋内・屋外の工事が必要で、複数回・複数業者の施工になることがあります。工事完了まで数か月かかることもあるかもしれません。工事が完了するまで、短期間のモバイルWi-Fiレンタルを行っている会社もあるので、検討してみるとよいでしょう。
注意点2:対応プロバイダを確認する
プロバイダは、入居した物件の光回線に対応した企業から選ぶことになります。入居物件がNTT東日本/西日本が提供するフレッツ光に対応している場合は、フレッツ光の回線とプロバイダを同時に契約できる、光コラボレーション事業者から選べば間違いありません。
光コラボレーション事業者は全国に約600ありますが、おすすめはNTTドコモが運営する光回線事業者「ドコモ光」のプロバイダ「OCNインターネット」です。
「OCN インターネット」は全国のフレッツ光提供エリアでお申し込み可能なため、使えないエリアはほとんどありません。
注意点3:原状回復に関する相談が必要
集合住宅には基本的に退去する際、「入居したときの状態に戻す」という「原状回復」の義務があります。
管理会社やオーナーから指示があった場合は光コンセントを撤去しなければいけません。
光コンセントを残す場合は次の住居者がすぐにインターネットが使えるメリットもあり、撤去が必要のない物件もあります。解約する際は一度、管理会社に相談してみましょう。
詳しい「光コンセントの設置する際の注意点」はこちらの記事に掲載しています。
光コンセントの設置ができる回線事業者
「NTT東日本」「NTT西日本」の提供するフレッツ光では、NTTの光コンセントを設置します。
インターネット回線を利用するには、フレッツ光のほかに、対応プロバイダとの契約が別途必要になります。ただし、二か所と契約するのは手間もかかるものです。
実は、フレッツ光の設備をそのまま使えて、プロバイダとセットで契約ができる光コラボレーションモデル(次項で詳しく説明)のほうがおすすめです。次項で詳しく説明します。
プロバイダが提供する光コラボレーション
光コラボレーションは、NTT東日本/NTT西日本の提供するフレッツ光の回線を、対応プロバイダが自社のオプションやサービスをつけて販売するものです。窓口がひとつで、プロバイダと光回線が一度に契約できるうえ、各事業者が打ち出している料金の割引などお得なプランもあります。
光コラボレーション事業者で申し込むと、光コンセントの設置工事もNTT東日本/西日本に取り次いでくれます。
そして、光コラボレーション事業者はドコモ光など大手の会社を選ぶほうが、回線品質の保証や、トラブル時のサポートに強く安心です。
また、ドコモ光では新規に光回線を申込みされた方には工事料が無料になる特典もあります。概ね光回線の工事費用は2~4万程度と高額なので、このような工事費無料の特典があるのは非常に助かります。
ドコモ光の新規工事料無料特典については、公式サイトを確認してみてください。
また、ドコモ光の光回線と同時にプロバイダのOCN インターネットも申込むとキャッシュバックの還元特典ありますので、気になる方は公式サイトも確認してみるとよいでしょう。
auひかり
auひかりの光回線は、KDDIが提供プロバイダとなり、全国の主要都市や一部地域で提供されています。auひかりはフレッツ光の光ファイバーを使用せず、自社回線かNTT東日本/西日本の余った光ファイバー設備で提供しているため、提供地域は限られています。
auひかりの設備は、敷設後にNTT東日本/NTT西日本のフレッツ光や、光コラボレーションに乗り換える際には、一度撤去工事が必要です。
NURO光
NURO光の光回線も、提供地域は、全国の主要都市や一部地域に限定されています。
NURO光の設備もNTT東日本/西日本のフレッツ光、光コラボレーション、auひかりに乗り換える際は、一度撤去工事が必要です。
まとめ
光コンセントがあれば、最短1週間程で光回線の利用可能ですが、光コンセントのない賃貸マンションは光回線事業者に工事を依頼しなければなりません。
光コンセントを敷設する際は、建物の状態を管理会社やオーナーさんに確認し、ご自身やご家族に最適な光回線事業者を選ぶことがポイントです。賃貸でも快適なインターネット環境を構築できるよう、ぜひこの記事を参考にしてください。
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