外出先や自宅でインターネットを利用する機会があると思いますが、みなさまは自宅で使うインターネットはなにがよいか考えてみたことはありますでしょうか？

なんとなく、「インターネットが利用できればそれで充分」と気に留めたことがない人もいるかと思います。しかし、あえて自宅に限定してインターネットを利用するのであれば、おすすめしたい回線があります。

ただし、自宅が「戸建て」か「集合住宅」かによっても利用できる回線は異なりますので、本記事では個々の自宅環境に応じたおすすめの回線を紹介していきます。

自宅でインターネットを使うための手段

自宅でインターネットを使うには、主に光回線とモバイル回線があり、モバイル回線にもホームルーターとポケット型Wi-Fiという選択肢があります。
それぞれの特徴について見ていきましょう。

光回線

現在のインターネット回線の主流であり、今もっとも高速で安定した通信が可能です。
光回線は光ファイバーを使ったインターネット回線で、代表的な光回線はNTT東日本・西日本が提供する「フレッツ光」です。
NTT東日本とNTT西日本ともにフレッツ光を提供していて、全国ほとんどの地域で利用できます。
また、NTT東日本・西日本の光回線を利用している「光コラボレーション（以下、光コラボ）」も多く登場し、安定した接続を安い料金で提供しているため人気です。

関連記事：光コラボとは？光回線の選びかたとおすすめポイントを解説！

光回線のメリットは「通信速度の速さ」と「回線の安定性」です。通信データの転送に光を利用しているので、他のインターネット回線よりも高速な通信が可能です。また、光ファイバーケーブルは外部から電磁波の影響を受けづらい構造となっているため、伝送損失（通信経路上の劣化度合い）も少なく回線が安定しています。さらに、1日30GBを超える大容量の通信など（※）、よほどの利用がない限り通信制限されることがないのでデータ容量を気にする必要がありません。

※参照：KDDI光ファイバーサービス「auひかり」における大量データ送信制限の開始について

このように、光回線にはメリットもありますがデメリットもあります。光回線は固定回線のため、利用するためには基本的に回線工事が必要になります。また、工事が必要になることから、すぐにインターネットを利用できないという点がデメリットになります。マンションの場合は開通工事が必要かどうかは物件により異なるので、要確認となります。

関連記事：光回線で工事不要のケースとは？注意点やおすすめの回線を紹介

モバイル回線

モバイル回線とは、携帯電話事業者が設置した基地局の電波を利用した通信回線です。この通信回線はスマホやタブレットの利用に使われています。

次に解説するホームルーターやポケット型Wi-Fiは、どちらもモバイル回線を利用してWi-Fi接続でインターネットに繋げる点と、光回線のような回線工事が不要という点で共通しています。では、それぞれの違いについてみていきましょう。

ホームルーター

ホームルーターとは、コンセントに挿すだけでスマホやパソコンなどの端末とWi-Fi接続できる据え置き型のルーターです。

据え置き型なので、自宅に設置して利用します。自宅の利用であれば、光回線の方が通信速度や通信の安定性に優れているので優位ですが、諸事情により回線工事ができない環境の場合、ホームルーターはおすすめです。

後述するポケット型Wi-Fiに比べて、電波を送受信するアンテナ数が多く、通信の安定性が高いです。たとえば、NTTドコモが提供する「home 5G」はドコモのネットワークを利用しており、提供エリアによっては5Gの高速通信にも対応しているので、おすすめです。詳細は公式サイトをご確認ください。

ポケット型Wi-Fi

ポケット型Wi-Fiとは、小型で持ち運びができ、Wi-Fiによるインターネット接続が可能なルーターです。ホームルーターとの主な違いは、持ち運びができるほどコンパクトなサイズに収まっている形状になります。

ポケット型Wi-Fiをおすすめするのは、外出先でインターネットを頻繁に利用する人です。ポケット型Wi-Fiを利用しない場合、外出時のインターネットはモバイルデータ通信になるかと思いますが、キャリア各社のプランによってはデータ容量の上限に達してしまい低速通信を余儀なくされるかもしれません。また、フリーWi-Fiを利用する方法も考えられますが、提供エリアが限られているのと、セキュリティ上の問題もあり仕事で利用するには不安があります。

ポケット型Wi-Fiを利用することで、モバイルデータ通信の容量を節約し、Wi-Fi接続のセキュリティもある中でインターネットの利用が可能になります。

ただ、ポケット型Wi-Fiは他の光回線やホームルーターに比べて、通信速度や通信の安定性に劣るというデメリットがあります。自宅で使うこともできますが、あまりメリットのある手段とはいえないかもしれません。

 家のタイプ別、回線選びのポイントを解説

ここまでで、自宅でインターネットを使う手段として大きく「光回線」と「モバイル回線」の2種類があることをお伝えしてきました。

そこで、次に自宅でインターネットを使う場合、これらのインターネット回線のどれがおすすめなのかを解説していきます。回線選びのポイントは居住環境によって異なりますので、ケース別に紹介します。

戸建ての場合

自宅でインターネットを利用する場合、「通信速度」と「通信の安定性」の観点から光回線の利用をおすすめします。初めて光回線を利用する場合、回線工事が必要なります。回線工事には、建物所有者の承諾を得ることが前提になりますが、特に戸建ての場合、契約者=所有者、もしくはご家族であることが通常なので工事実施の可否について問題になることはほとんどありません。

光回線サービスの提供エリアについても、NTT東日本・西日本が提供するフレッツ光回線を利用している「光コラボ」なら全国をカバーしているので、山間部などの地域でなければ問題になることはありません。

関連記事：光コラボとは？光回線の選びかたとおすすめポイントを解説！

光回線を利用する場合、光回線サービスを提供している会社を選ぶことになりますが、おすすめはNTTドコモが運営する「ドコモ光」です。ドコモ光は、1ギガ 戸建て タイプAの月額料金が5,720円（税込）と他社のサービスと比べても同水準であり、ドコモのサービス品質まで加味すればおトクといえます。他に、新規契約者には「工事費無料」、そしてドコモのスマホを利用している人には「ドコモ光セット割」というサービスも提供しており、永年最大1,100円（税込）/月の割引が受けられるので、さらにおトクです。詳細は公式サイトをご確認ください。

なお、光回線を利用してインターネット接続するためにはプロバイダとの契約も必要です。プロバイダには同じNTTドコモが運営する「OCN インターネット」をおすすめします。OCN インターネットは次世代方式のIPoE（IPv4 over IPv6）接続を標準提供しており、光回線の性能を活かせるWi-Fi 6対応ルーター（WX3000HP2）を1ギガ契約者に無償でレンタルすることが可能です。

また、OCN開通とことんサポートというサービスで初回無料にて自宅まで訪問してインターネット接続をサポートしてくれるので、これから光回線を利用しようと検討されている人には助かるサービスなのではないでしょうか。ぜひ、検討してみてください。

光回線工事不要マンションの場合

自宅のマンションが既に光回線の工事が済んでいる場合は、光回線の利用をおすすめします。理由は先述の通り、光回線は「通信速度」と「通信の安定性」が優れているからです。ちなみに、月額利用料金について「ドコモ光」を例にあげると、1ギガ マンション タイプ Aは、1ギガ 戸建て タイプAと同じサービス内容で、月額4,400円（税込）なので、戸建てタイプより安く利用できるメリットがあります。

関連記事：マンションに光回線が工事済みか確認する方法！工事済みのメリットもご紹介

光回線工事が必要なマンションの場合

光回線の工事がまだ済んでいないマンションの場合、回線工事をする必要があります。ただ、回線工事が可能かは、事前に不動産会社やマンションのオーナーに確認する必要があるのでご留意ください。

もし、諸事情により回線工事ができない場合は、ホームルーターの利用をおすすめします。ホームルーターであれば、回線工事が不要でコンセントに挿すだけで、すぐにインターネットの利用ができます。回線工事ができない場合の自宅でインターネットを利用する手段として、ポケット型Wi-Fiも紹介しましたが、こちらはおすすめしません。

なぜなら、ホームルーターの方が電波を送受信するアンテナ数が多いため、通信が安定し、また、通信速度においてもポケット型Wi-Fiより優れているからです。あえて、ポケット型Wi-Fiを自宅で利用するのであれば、オンラインゲームなどデータ通信量の多いコンテンツを利用せず、ホームルーターよりも月額料金が安いプランを提示している会社があれば検討してみてもよいかもしれません。

たとえば、楽天モバイルなどは月額の料金設定を低めに抑えているので、ご興味がある方は公式サイトを確認してみてください。

まとめ

自宅でインターネットを使う手段と、家のタイプ別におすすめしたいインターネット回線を紹介してきました。

まず、光回線の工事ができる環境か（もしくは工事済みか）否かで切り分けて、光回線を利用できる環境であれば、光回線をおすすめします。次に光回線の工事ができない環境であれば、ホームルーターをおすすめします。最後に光回線の工事ができず、かつ、インターネットの利用頻度も少なく、月額料金を抑えたい場合はポケット型Wi-Fiを検討してみるのがよいでしょう。

この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。