ADSLはサービス終了!他回線のメリットと乗り換え先の選び方
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ADSLはサービス終了!他回線のメリットと乗り換え先の選び方
2023年1月31日、NTT東日本/西日本の「ADSL」はインターネットサービスの提供を終了しました。ADSLはフレッツ光が登場する以前、日本全国に普及していた高速データ通信技術のことです。今回の記事では、ADSLがサービスを終了した理由や仕組みと光回線との違い、ADSLから光回線に乗り換えるメリットと乗り換え先の選び方のポイントを解説します。
ADSLとは
ADSLとは、2000年代前半に普及した、電話回線を利用して高速データ通信を行う技術の呼称です。正式名称を「Asymmetric Digital Subscriber Line(非対称デジタル加入者線)」と呼び、それぞれの頭文字をとって「ADSL」という名称で知られています。
「非対称」の名称を持つように、下りと上りの通信速度が大きく異なり、上りの速度がかなり遅いのが特徴です。
ADSLの登場以前は電話線からデジタル信号を受け取り、ネットワークに接続する「ISDN」という技術が普及していました。これは、現在のように常時接続ではなく、「ダイアルアップ接続」と呼ばれるインターネット接続に、従量課金方式をとっていたことが特徴です。
2001年の8月にADSLが登場したことによって、それまでの従量課金の概念を打ち破る常時接続が可能となりました。常時接続の利便性に加え、ISDN同様に電話線を使用するため、工事費が安かったのも普及を後押ししました。
ADSLがサービス終了をする理由
NTT東日本/西日本は、2023年1月31日をもってADSLのサービス提供を終了しました。サービス終了の大きな理由が、光回線「フレッツ光」の登場です。
NTT東日本/西日本のフレッツ光は、国内初の光回線として、2001年8月1日にサービス提供が始まりました。その後徐々に契約者数を伸ばし、2006年12月にはADSLの契約数287.9万に対し、フレッツ光は297.6万と、逆転しています。
2021年時点でフレッツ光の契約数は、NTT東日本が1272.7万、NTT西日本が983.7万。国内最大規模の家庭用インターネット回線サービスとして知られています。一方、同時期のADSL契約数はNTT東日本が22.1万、NTT西日本が16万と、減少の一途をたどっています。ADSLはすでに役割を果たしたと判断され、NTT東日本/西日本は光回線への切り替えを推進しています。
また、ADSLは電話回線(メタル線)を使用しているため、設備の老朽化にともない運営維持が難しいと考えられていることも理由のひとつです。
なお、2022年2月1日~2023年1月31日の間にフレッツ光が提供された一部の地域では、2025年1月31日をサービス終了日にすると発表しています。
ADSL終了後に光回線へ乗り換える方法
現在、ADSLをご利用の方は、光回線への乗り換えをおすすめします。ここでは、光回線の概要と、乗り換え方法をご紹介します。
光回線とは
光回線とは、通信基地局とつながる光ファイバー網から伝送される光信号を使ったインターネット回線です。光ファイバーは石英ガラスやプラスチックの細い束をつむぎ、光信号の伝送路として使われているネットワーク網のこと。電話回線とアナログ信号を使用するADSLとは、インターネットの仕組みがまったく異なっています。
光信号は、距離にかかわらず、通信速度の減衰率が圧倒的に低いのが特徴です。これによって、従来の回線と比較するとはるかに高い安定性と高速通信が可能となり、データ通信の大容量化が進みました。つまり、大型ファイルのダウンロードや高画質動画の視聴、リアルタイムで同時接続するオンラインゲームが楽しめるようになったのです。
関連記事:光回線はどこがいい?導入する前に知っておきたいおすすめの光回線とは
STEP.1 利用する光事業者やプロバイダを決める
光回線を契約する場合、最初にどの光回線事業者やプロバイダを選ぶかを決めましょう。プロバイダによって通信速度の平均値や料金などの違いがあるので、実際に利用しているユーザーの口コミやレビューを参考にすることをおすすめします。
また、光回線事業者によっては、サービスを提供している地域が決まっています。選んだ光回線サービスが自分の住んでいる地域で使えるか、事前にエリア確認をしておきましょう。
ちなみに、NTT東日本/西日本が提供するフレッツ光や、フレッツ光の回線とプロバイダのサービスが一元化された、光コラボレーション事業者の1ギガ プランは、ほぼ全国どこでも申し込めます。10ギガ プランは提供エリア拡大中のため、10ギガ希望の方は、事前に提供エリアをご確認ください。
光回線サービスは、ADSLと比較すると割高になるため、割引プランなどが魅力的に見えますが、上記のような点をふまえて、最適な事業者を選びましょう。
たとえば、テレビ会議やオンラインゲームの利用が多く、転勤が多い方の場合、全国で使えるフレッツ光回線が使えて、回線のスピードや安定性に定評のある、NTTグループのドコモ光 のOCN インターネットなどがおすすめです。OCN インターネットは、「IPoE(IPv6)接続」を無料で標準提供しています。
STEP.2 公式サイトから申し込みをする
申し込み先が決まったら、公式サイトから申し込みましょう。
キャンペーン内容や、スマホとのセット割引などの条件は再度確認しましょう。
STEP.3 開通工事
光回線の申し込み後、プロバイダからの連絡で工事の有無がわかります。派遣工事が必要な場合は、立ち合いが必要です。在宅できる日を伝えて、予約状況に空きがあるか確認します。ちなみに、工事にかかる時間は、派遣工事の場合30分程度が目安です。
工事期間は、光回線の種類や建物内の設備状況によって変わり、早ければ2週間程度、遅ければ約1カ月以上かかることがあります。工事期間や立ち合いの時間はプロバイダ次第なので、申し込み前にSNSなどで口コミを確認しておくといいでしょう。
STEP.4 各種設定
光回線の開通工事が終わったら、ONUをつなぎ、ルーターなどの周辺機器と、パソコンやスマホなどの端末の接続設定を行います。光回線の接続設定は、プロバイダから送られてくる書類に記載の手順に沿って行いましょう。
Wi-Fiをスマホなどに接続する場合、ルーター機器に搭載されているWPS機能を使うか、端末の設定画面からWi-Fi接続設定で行います。
ADSLから光回線に乗り換えるメリット
ADSLから光回線に変更するメリットは多数あります。ADSLのサービスが終了したからという理由だけでなく、ぜひ、メリットに積極的に目を向けてみてください。
メリット1:通信が速く安定している
なんといっても一番のメリットは、通信品質の高さです。
ADSLの一般的な通信速度は、下り50.5Mbps/下り12.5Mbps程度ですが、光回線の場合、上下ともに1Gbpsと圧倒的な速さです。また、ADSLと異なり、光ファイバーを通る光信号は、長距離でもほとんど減衰しません。さらに、家電や工事現場、電車などから発するノイズや電磁波の影響を受けることもないのです。高速通信が安定して使えるのは、光回線の特権といえるでしょう。
メリット2:光コラボレーション事業者による各種特典
光コラボレーション事業者で光回線を契約すると受けられる、お得な特典も魅力のひとつです。
光コラボレーション事業は、NTT東日本/西日本から光回線を借り受け、フレッツ光の回線と、各事業者独自のサービスを組み合わせ販売するモデルです。フレッツ光単体を契約する場合は、目立った特典がありませんが、光コラボレーション事業者でフレッツ光の回線を契約すると、特典が豊富に用意されています。
光コラボレーション事業者は全国に約600あり、たとえばスマホや電気ガス料金とのセット割など、お得なプランを各事業者がこぞって展開しています。ADSLから光コラボレーションに乗り換えた場合のキャンペーンも実施されている場合もあるので、チェックしてみてください。
関連記事:光コラボとは?光回線の選びかたとおすすめポイントを解説!
メリット3:光電話や光テレビが利用できる
光回線では、インターネット以外に、「光電話」や「光テレビ」などのサービスも利用できます。
光電話では、高品質の光ファイバーを電話回線として使用しているため、従来のアナログ電話よりクリアな音質で通話が可能になりました。通話料金も全国一律で従来よりも安く通話でき、電話加入権の購入が不要なところもうれしいポイントです。
ちなみに、電話番号は今までと同じものを使えますし、電話機を買い替える必要もありません。アプリを使えば、スマホを子機として使うこともできて便利です。
光テレビは、従来のテレビと異なり、光ファイバーを通して映像のデジタルデータがテレビに送られてくる方式です。アンテナからの電波ではないので、天候に左右されず、常に鮮明な画質で番組を楽しめるのがポイント。内容は多少事業者によって異なりますが、地デジ・BS・CSに対応し、スカパー!や専用チャンネルも豊富に用意されています。
光テレビはテレビのほか、スマホやタブレットなどの端末でも見られます。録画もできるので、場所を選ばず、いつでも好きなときに見たい番組を楽しめるのも便利です。
光テレビのサービス内容も、事業者によって異なるので、申し込み時にはよく検討してください。たとえばOCN では、スポーツや映画などを楽しめる専門チャンネルに対応した「ひかりTV for OCN」の2つのテレビサービスをオプションとして提供しています。
ADSLからその他の回線を利用する際の注意点
ADSLから、光回線以外の回線に変えることを検討している方もいるかもしれません。その場合候補になるサービスの紹介と、注意点も述べておきます。
モバイルルーター(ポケット型Wi-Fi)とは
モバイルルーターとは、モバイル回線を使った携帯型のWi-Fiルーターで「ポケット型Wi-Fi」とも呼ばれる小型の通信機器端末です。バッテリーを主電源として自宅や屋外でも使うことができ、出張や旅行、海外で使うことも可能。工事不要で端末とSIMカードがあればその日から使えます。
接続設定も難しくはなく、プリペイド式のSIMカードがコンビニでも売られていて、お手軽さで人気です。
ホームルーターとは
ホームルーターとは、モバイル回線を利用した、据え置き型の通信機器端末です。モバイルルーターと違い、ホームルーターは自宅用のWi-Fiルーターなので契約した住所以外では使用できません。コンセントから電源を供給し、工事不要で即日使用できる点は、モバイルルーターと同じです。
モバイルルーターより通信は安定していますが、光回線とくらべるとやはり安定性に欠けています。光回線を導入できない理由があるが、自宅にインターネット環境を必要とする場合の、光回線の代替品的なポジションです。
注意点:光回線より不安定
モバイルルーターとホームルーターは手軽に利用できますが、先にも述べたように、通信回線の安定性に欠けます。モバイルルーターもホームルーターも、元がモバイル回線(電波)なので、光信号を直接端末に届ける光回線と比較すると、通信が格段に不安定になりがちなのです。
メリット:通信制限がある
2024年現在、国内で完全無制限のインターネットは光回線のみです。
近年、ホームルーターやモバイルルーターは、無制限の高速通信を売りにしています。しかし、実際には、細かいルールでの通信制限が存在します。たとえば、短期間での大容量データ通信を行った場合に通信制限がかかる、というような具合です。
光回線以外のインターネットは、高画質動画やデータ通信量の多いオンラインゲーム、大容量ファイルのダウンロードには不向きといえるでしょう。
光回線 の選び方について解説します。
前項の理由から、ADSLからの乗り換え先は、できる限り光回線がおすすめです。しかし、数ある光回線のサービスのなかから、どれを選べばいいのでしょうか。この項では、光回線の選び方について解説します。
利用料金
まずは、やはり料金の検討が大切です。光回線の利用料金は、初期費用・契約事務手数料・月額料金など、事業者ごとに設定されています。キャンペーンでの割引やキャッシュバック、利用しているスマホとのセット割や、電気ガス料金の割引などを適用した場合の支払金額を計算しておくといいでしょう。
キャンペーンのなかには有料オプションが条件になるものや、ポイントやキャッシュバックの受け取りまで数カ月かかるものなど、さまざまな条件のものがあります。料金体系が複雑なものも多いので、数社を比較する場合には、紙などに書き出すのがおすすめです。
通信の品質
光回線は基本的に速くて安定していますが、プロバイダごとに回線の品質が違います。時間帯やエリアが違う場合も通信速度に差が出ることがあり、利用者すべての人が快適に使えるとは限りません。申し込み前に、検討中のプロバイダの回線品質もチェックしておきましょう。
ちなみに、通信速度は公式サイトなどに掲載されている理論値より、実際の通信速度である「実測値」を重視するのがポイントです。
回線の実測値はみんそくなど、大勢のユーザーによるスピードチェックサイトを利用したり、SNSでの口コミや感想を参考にしたりしてみましょう。
利用目的
光回線を利用している場合、基本的にはオンラインゲームやオンライン会議、映画の視聴などもスムーズで、ほぼ心配はいりません。しかし、より高い通信品質を求める場合、光回線サービスのなかでも、IPoE方式を採用している光回線サービスを選ぶと良いでしょう。
たとえば、ドコモが提供する「ドコモ光 」の公式プロバイダ「OCN インターネット」では、IPoE(IPv4 over IPv6)方式によるインターネットを無料で標準提供しています。より高い水準の通信環境を求める方には、おすすめです。
まとめ
ADSLとは、光回線以前に国内で普及していたインターネットです。高品質・高速通信の光回線が登場以降、ADSLは徐々に利用する人が減り、提供終了となりました。
ADSLから光回線サービスに切り替える場合、提供する光回線事業者やプロバイダ選びが重要です。光回線はADSLより高額なため、事業者ごとに異なる料金や回線の品質を、しっかりとチェックすることがポイントです。
NTTグループ、ドコモが運営する「ドコモ光」の公式プロバイダ「OCN インターネット」では、低料金で高品質のサービスを提供しています。ワンランク上の高速通信を楽しみたい人は、ぜひ申し込みを検討してみてはいかがでしょうか?
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