光回線でよく聞くIPv6とは?IPv4との違いなど分かりやすく解説
最近、「IPv6」という言葉を聞くようになりましたが、これで通信速度が速くなるのか、インターネットを利用する上でどんな影響があるのかなど、通信関連の情報に詳しくないと分からないかもしれません。
そこで、この記事ではIPv6の基本的な情報からIPv4との違い、IPoE(IPv4 over IPv6)方式について詳しく解説していきたいと思います。「IPv6についてよく分からない」「通信速度を速くする方法を知りたい」そんな方は参考にしてみてください。
【この記事のポイント】
- IPv6について、IPv4と何が違うのか
- PPPoEとIPoEの違い
- 新技術IPoE(IPv4 over IPv6)とは
目次
そもそもIPとはどういう意味?
IPとはインターネットプロトコルの略で、インターネットに接続されたデバイスのデータを送受信するのに必要な通信規格になります。プロトコルとは、日本語で「決まり事」や「約束事」と言う意味があるように、インターネット上のルールと考えれば分かりやすいでしょう。現在は、「バージョン4(IPv4)」と「バージョン6(IPv6)」の2つが利用されています。
IPv4とは?
IPv4とは、インターネットの普及とともに利用されている接続方式で、IPのバージョン4になります。インターネットに接続されたコンピューターには、それぞれを識別するための固有の番号(IPアドレス)が割り当てられます。
IPv4では、IPアドレスを32ビットのデータで表現し、割り当てられるIPアドレスの総数は2の32乗で約43億個です。約43億個と聞くと膨大な数に思えるかもしれませんが、近い将来にはそのすべてが割り当てられると言われています。世界の人口が約78億人いることを考えると納得でしょう。(※参照:世界人口白書2021)従来のIPv4だけではIPアドレスが足りなくなってしまうため、誕生したのが「IPv6」です。
IPv6とは次世代インターネット規格
IPv6とは、IPv4のIPアドレス不足問題を解決するために生まれた次世代のインターネット規格です。IPv6は、IPv4の4倍にあたる128ビットのアドレス長になり、事実上尽きることのない数と言えます。(※参照:総務省IPv6対応ガイドライン)
事実上無制限に割り当てることができるIPv6を利用することで、IPアドレスの不足や回線の混雑による通信速度の低下などが改善されると期待されています。しかし、IPv6を利用すれば通信速度が速くなるということではありません。通信速度を速くするには「接続方式」が大きく関わってくるので、次で解説していきます。
PPPoE方式とIPoE方式は何が違うの?
インターネットの接続方式には、従来から利用されている「PPPoE」と新しくできた「IPoE」の2つがあります。PPPoEとは、「Point to Point Protocol over Ethernet」の略で、電話回線を使ったダイヤルアップ接続に使用されていたPPPというプロトコルを一般的なイーサネットでも使えるように拡張したものです。(※イーサネットとは、スマホやパソコンなどの機器と有線接続するための通信規格です。一例としてLANケーブルなどが挙げられます。)
もともとは電話回線で使用するために開発されたという背景もあり、最大通信速度は200Mbpsに制限されています。PPPoE方式は別名「トンネル接続方式」とも呼ばれ、データ送受信の際に「網終端装置」を通る必要があります。そのため、PPPoE方式でのインターネット利用者が多くなると、網終端装置の設備が足りず、回線が混雑してしまうという事態に陥ります。それに対し、IPoE(Internet Protocol over Ethernet)は、網終端装置を通さずにデータの送受信をできるのが最大の特徴です。
IPoEは、網終端装置ではなくゲートウェイルータという中継設備を使用することで、回線にアクセスが集中することなくスムーズな通信が可能になりました。PPPoE方式はIPv4とIPv6の両方に対応していますが、IPoE方式はIPv6のみ対応しています。IPoEとIPv6はイコールで考えられることが多く、「IPv6にすれば通信速度が速くなる」と誤解している方も多いですが、これは「IPoE方式」で接続した場合になります。
IPoE(IPv4 over IPv6)はどんな技術?
今現在では、IPv4とIPv6の2つが混在している状態で、近年ではIPv6に対応したサービスが多くリリースされてきています。しかし、IPv4を前提に作られたサービスも多く、IPv6への完全な移行はまだ先の未来になることが予想されます。
そんな中、光回線などの通信サービスでも見る機会が増えたのがIPoE(IPv4 over IPv6)という接続方式です。IPoE(IPv4 over IPv6)は、IPv4への接続でもIPoE方式でインターネット接続を可能にした技術で、より回線の混雑が起こりづらいのが特徴です。IPv6にしか対応していないIPoE方式のボトルネックを補う技術で、多くの光回線で提供が進んでいます。
IPoE(IPv4 over IPv6)の注意点
IPoE(IPv4 over IPv6)を利用する際の注意点をお伝えします。IPoE(IPv4 over IPv6)はIPv4とIPv6の2つの接続方式を切り替えて利用できるのが特徴ですが、プロバイダや使用するルーターがIPv4 over IPv6に対応している必要があります。サービス提供会社によってはオプションなどで追加料金が発生する可能性もあるので、事前に確認するようにしましょう。
IPv4 over IPv6に対応しているおすすめのプロバイダ「OCN インターネット」
先述したようにIPv4 over IPv6を利用するにはプロバイダや使用するルーターがIPv4 over IPv6に対応していなければいけません。
そこでおすすめのプロバイダは、IPoE(IPv4 over IPv6)方式を標準提供しているOCN インターネットです。申し込みも設定も不要で、対応しているルーター(OCNバーチャルコネクト対応ルーター)に接続するだけで簡単に利用することができます。対応ルーターについては、こちらのOCNバーチャルコネクトサービス(IPoE接続)対応端末を参照してください。OCN インターネットはNTTドコモが運営する光回線サービス「ドコモ光」の公式プロバイダとして、高品質で安定したサービスを提供しています。
「OCN インターネット」では、次世代Wi-Fi規格「Wi-Fi 6」対応ルーター(WX3000HP2)がレンタルできますので、詳細はWi-Fiルーターレンタルサービスのページでご確認ください。また、「OCN開通とことんサポート」では、経験豊富な専門スタッフがご自宅に訪問し、インターネット接続設定など、無料のサポートをご用意しています!(初回のみ無料)「OCN インターネット」にご興味がある方は公式ページで確認してみてください。
まとめ
インターネットの普及からIPv4での接続が一般的でしたが、IPアドレスの不足などにより、近年ではIPv6での接続が普及してきました。IPv6=IPoEと誤解する方も多く、「IPv6にすれば通信速度が速くなる」と言われていますが、IPv6にしたからといって通信速度が速くなるわけではありません。これは、IPoE方式で接続した場合に限るということを頭に入れておきましょう。
また、光回線で使われることが多くなってきたIPv4 over IPv6は、プロバイダや使用するルーターがIPv4 over IPv6に対応している必要があるので、利用する際は事前に確認するようにしましょう。リモートワークや動画視聴など、快適にインターネットを利用したい方は、IPoE(IPv4 over IPv6)方式を標準提供している「OCN インターネット」を検討してみてはいかがでしょうか。この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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