光回線の渋滞を回避?ダークファイバーの特徴と利用時の注意点

目次
光回線の渋滞を?ダークファイバーの特徴と利用時の注意点
光回線について調べていると、「ダークファイバー」という言葉を目にすることがあるかもしれません。インターネットの専門用語に馴染みのない方が、ダークファイバーと言われても、なんのことかわかりませんよね。しかし、ダークファイバーについて知っておかないと、料金やサービス面で損してしまうことも……。そこでこの記事では、このダークファイバーについて詳しくまとめました。
ダークファイバーは未使用の光ファイバー
ダークファイバーとは、未使用の光ファイバーケーブルのことです。光ファイバーケーブルは、光回線を展開する工事で多めに設置されており、実際に使っていない光ケーブルがダークファイバーと呼ばれています。過去に総務省がNTT東日本、NTT西日本に対してダークファイバーの解放を義務付けたことで、ダークファイバーの芯線を他社へ貸し出すこととなりました。
ダークファイバー回線には、auひかりとNURO光があります。似たような光回線にコミュファ光やeo光などありますが、これらは電力回線でダークファイバーとは別物です。
- ダークファイバー回線:NTT東日本、NTT西日本の回線
- 電力回線:電力会社の回線
ダークファイバーが持つ特徴
ダークファイバー回線には、以下2つの特徴があります。
- 利用者が少ない
- 光コラボレーションと同等の最大通信速度が期待できる
利用者が少ない
ダークファイバー回線はエリアが限られているので、利用できる方が少ない傾向にあります。たとえばNURO光の場合、22都道府県でしか利用できません。また対応エリアであったとしても、工事ができないという理由から契約できない場合もあるようです。地域は限定されるものの、利用者が少なく混雑が起こりにくい特徴があります。
光コラボレーションと同等の通信速度が期待できる
光コラボレーションレーション(以下、光コラボレーション)回線とダークファイバー回線はどちらも光回線なので、一般的な光回線(フレッツ光やドコモ光など)と同等の通信速度が出るといわれています。中には2Gpsを掲げているサービスもありますが、最大通信速度にこだわるのであれば、10Gbpsのフレッツ光クロスや光コラボレーションがおすすめです。
内部リンク:光回線とは?光回線の種類や安くておすすめの光回線3社を紹介!
ダークファイバーのデメリット
ダークファイバー回線はデメリットもあるので注意しておきましょう。ダークファイバー回線が持つデメリットは、以下の4つです。
- 開通工事に時間がかかる
- 利用地域が限られている
- 初期工事と撤去に高額な費用がかかる
- 通信品質に満足できない可能性がある
開通工事に時間がかかる
ダークファイバー回線の場合、契約から利用可能までに時間がかかるケースが一般的です。理由は、ほとんどの場合で開通工事が必要になるからです。光コラボレーション回線の場合、全国展開しているフレッツ光の設備があれば、比較的早く利用できますが、NURO光やauひかりといったダークファイバー回線は、専用の設備を使うので回線設備の工事が必要です。
屋内と屋外の2か所で工事を行ったり、立ち合いが必要になったりと、日程調整の必要があります。テレワークなどで、すぐにインターネット環境が必要な場合は注意しておきましょう。
契約できる地域が限られる
ダークファイバーを使ったインターネット回線は、利用できる地域が限られています。前述のとおり、NURO光は22都道府県のみ利用可能です。対応エリア外に引越しする場合は、自動的に解約となり、場合によっては違約金が発生するため注意しておきましょう。
auひかりは、東海地方と近畿地方では利用できません。似たような光回線として、コミュファ光(東海地方)とeo光(近畿地方)がありますが、auひかりとは別物です。たとえば、auひかりユーザーが東海エリアに引越しした場合、コミュファ光に引き継ぐことはできません。この場合auひかりは、NURO光と同じく解約となります。
ダークファイバー回線は、開通の初期工事と引っ越し時の退去に高い費用がかかります。新規の申し込みの場合は工事費が実質無料になるキャンペーンもあるようですが、「工事費を分割して、分割した金額分の割引を行う」というケースが多いようです。途中で解約すると残りの工事費を一気に請求されることがあるため、契約の際は、引っ越すときのことも視野に入れておきましょう。
初期工事と撤去に高額な費用がかかる
ダークファイバー回線は、開通の初期工事と引っ越し時の退去に高い費用がかかります。新規の申し込みの場合は工事費が実質無料になるキャンペーンもあるようですが、「工事費を分割して、分割した金額分の割引を行う」というケースが多いようです。途中で解約すると残りの工事費を一気に請求されることがあるため、契約の際は、引っ越すときのことも視野に入れておきましょう。
通信品質に満足できない可能性が高い
ダークファイバー回線は、理屈では高い通信速度が出て、回線は安定することになっています。しかし、確実に通信が安定するという意味ではない点に注意が必要です。解約時の費用が高額なので、解約できずに遅いインターネット回線を利用し続けるといったケースも。満足できる速度なのか、契約前に慎重に判断することが大切です。
内部リンク:光回線で工事不要のケースとは?注意点やおすすめの回線を紹介
安定した光回線 ならOCN 光がおすすめ
ダークファイバー回線に少しでも不安があるようであれば、光コラボレーション回線を選んでみてください。光コラボレーション回線は、以下3つの理由から、がおすすめです。
- どこに住んでいても利用できる
- 混雑しがちな時間帯も安定している
- 2年契約でさらにお得に
どこに住んでいても利用できる
OCN は全国どこでも利用できます。理由は、全国に展開したNTT東日本、NTT西日本の回線を使うからです。すでにNTT東日本/西日本の回線が通っていれば、開通工事は不要です。また、OCN 光であれば引越しする場合も、引越し先にNTT東日本/西日本の回線があれば、すぐに利用が可能です。
混雑しがちな時間帯も安定している
混雑しがちな時間帯は、IPoE通信(IPv4 over IPv6)を利用することで、より安定した通信が可能です。IPoE通信は大半の光コラボレーション回線が提供しており、OCN 光であれば「無料」で利用することができます。また、さらなる速度を求める場合は、追加オプション「IPoEアドバンス」の提供もあるため、環境や予算に応じて快適なインターネット環境を整えられるでしょう。
2年契約でさらにお得に
OCN は2年契約で利用することで、月額料金が1,210円も安くなります。おもな光コラボレーション回線の月額料金を、OCN 光と同じ1ギガ2年契約プランで比較した料金は、以下のとおりです。
戸建て月額料金
(2年契約) |
マンション月額料金
(2年契約) |
|
ソフトバンク光 | 5,720円(税込) | 4,180円(税込) |
ドコモ光 | 5,500円~6,270円(税込) | 4,180円~4,620円(税込) |
OCN | 5,610円(税込) | 3,960円(税込) |
(2023/4/1 時点)
参照:[SoftBank 光]月額料金はいくらですか? | よくあるご質問(FAQ) | サポート | ソフトバンク
有名なドコモ光やソフトバンク光とくらべでも、これくらい違うので、通信費を抑えたい方には、OCN 光がおすすめです。なお、OCN 光より安いドコモ光の料金プランは個別でプロバイダー料金がかかるため、そのあたりも加味して、料金を比較検討してみてください。
内部リンク:インターネット回線の契約から利用までの流れ!おすすめの選び方とは
ダークファイバー系プロバイダーの解約方法と注意点
ダークファイバー系の回線は、事業者の乗り換えができません。ここでは、その理由と解約手順を紹介していきます。
ダークファイバー系は事業者変更ができない
ダークファイバー回線は、事業者の乗りかえができません。NURO光とauひかりは専用の回線を使っており、互換性がないからです。ダークファイバー回線間で乗りかえる場合でも工事が必要になります。なお、光コラボレーション回線はNTTの設備があれば利用できるので、乗り換え時に工事はありません。
ダークファイバー系プロバイダーの解約方法
ダークファイバー回線を解約する手続きは、以下のとおりです。
1.ウェブサイトまたは電話で解約の手続き
2.ONU(光回線終端装置)やケーブルなどのレンタルしている機器を返却
3.場合によっては設備を撤去するための工事
NURO光の場合は、サポートデスクで「退会」の旨を伝える必要があります。退会しておかないと、プロバイダーのサービス自体が残るので注意しておきましょう。撤去工事は、最低でも30日はかかります。
まとめ
ダークファイバーは、NTT東日本、NTT西日本が余分に作っておいた光ファイバーであり、現在は、NTT東日本、NTT西日本が他社に光ファイバーを貸し出すことで、各サービスが展開されています。NURO光やauひかりがダークファイバーを使用しており、理論上の通信速度の高さが謳われる反面、現実的には通信が不安定であったり、高額な工事費、乗り換えが難しかったりとデメリットも大きくなっています。検討する際には、しっかり吟味して、自身が求めるインターネット環境を手に入れましょう。
OCN であれば、月額料金が安く、通信が安定するIPoE通信を無料で利用でき、通信がさらに安定する追加オプション「IPoEアドバンス」もあります。速くて安定している光回線をお望みの方はぜひ、OCN 光を検討してみてください。
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