1. TOP
  2. IPv4 over IPv6とは?仕組みやメリット、注意点も解説!

IPv4 over IPv6とは?仕組みやメリット、注意点も解説!

IPv4 over IPv6とは?仕組みやメリット、注意点も解説!

 IPv4 over IPv6とは?仕組みやメリット、注意点も解説!

IPv4 over IPv6とは?仕組みやメリット、注意点も解説!

 

「IPv4 over IPv6」は、IPoE接続方式でも、IPv4対応のWEBページにアクセスできるよう、生まれた技術です。

 

専門用語が並んでいるため、難しく感じられるかもしれませんが「IPv4 over IPv6」と「IPoE」というふたつの言葉は、自宅のインターネット回線を快適に使えるようにするための重要なキーワードになります。

 

ぜひ、この記事を読んで理解を深めていただき、ご家庭の通信環境をより快適なものにするための、参考にしてください。

 

 

IPv4とIPv6の違い

 

まずは、IPv4、IPv6の概要と、ふたつの通信規格の違いについて解説します。なお、通信規格とは、異なる機器同士が、共通の方法で通信できるように定められた決まりのことです。

 

IPv4とは

 

IPv4は1990年代のWEB普及期に登場した通信規格です。

 

IPv4が使われたIPアドレスは最大43億個(2の32乗)のアドレスを持ち、各WEBページに割り振られます。全世界の人口は80億人以上なので、ひとりに付き、ひとつのIPアドレスを付与できません。

 

インターネットの急速な普及によって、現在、IPアドレスが枯渇状態にあり、新しい通信規格である、IPv6への移行が進んでいます。

 

IPv4は、通信速度が回線混雑によって影響されやすく、使用者が多い夜間や祝日の時間帯は遅くなりがちであるという欠点があります。ただし、2023年現在、IPv4でないと、閲覧することができないWEBページも、多く存在します。

 

IPv6とは

 

「IPv6」は、最新の通信規格です。アドレス数は340澗(2の128乗)という途方もない数字で、IPアドレスの枯渇問題を解消することが期待されています。

 

IPv6はデータ転送が効率化され、セキュリティもIPsec(パケット転送を暗号化するVPN)が推奨され強化されています。

 

IPv6はWEB上にあるデバイス同士を直接つなげるため、IoTやP2Pなどの新しい技術サービスの展開には欠かせないものとなっています。開発中の大容量通信サービスはすべてIPv6でつくられており、使用者が多い時間帯でも速度を落とさないことが利点になります。

 

IPv6の難点はIPv4と互換性がないことです。利用するには、IPv6対応の光回線事業者に、申し込みをしなければなりません。

 

関連記事:光回線でよく聞くIPv6とは?IPv4との違いなど分かりやすく解説 

 

IPoE方式とPPPoE方式の違い

IPoE方式とPPPoE方式の違い

 

PPPoEは一世代前の通信方式でIPv4、IPv6、どちらにも対応しています。アクセス方法は、無線LANルーターにユーザーIDとパスワードを設定して、各回線事業者の網終端装置を経由するというものです。しかし、夜など使用者が増加すると、回線が込み合って不安定になりやすいという問題点がありました。

 

IPoEは、光回線事業者を介して直接WEB接続する新しい通信方式で、網終端装置を通らないため、混雑しにくいのが特徴です。ただし、IPoEはIPv6のWEBページにしかアクセスできないという欠点があり、IPv4のWEBページは以前のPPPoEでアクセスするしかありませんでした。

しかし、IPv6への普及に伴い、IPv4のWEBページもIPoE方式でアクセスできるよう、新しい技術が開発されました。それがIPv4 over IPv6です。

 

IPv4 over IPv6の仕組み

 

IPv4 over IPv6はIPoEでIPv4とIPv6両方のWEBページにアクセスする最新技術です。

 

IPアドレスの枯渇により、技術者はIPv4に代わるIPv6の開発を進めてきました。しかし、IPv4にしか対応していないWEBページもまだまだ多く、それらのWEBページは通常、IPoEで閲覧ができません。

 

そこで、IPv4のパケットデータをIPv6に含ませて通信するIPv4 over IPv6が生まれました。この技術はIPv6パケットによるIPv4パケットのカプセル化といわれ、別名トンネリングともいわれます。

 

WEBページへのアクセス直前で、IPv6にカプセル化させたIPv4パケットを元に戻すことで、IPoE方式でのアクセスが可能となります。IPoE方式ですべてのWEBページを閲覧できるため、混雑の影響を受けません。

 

つまり、IPv4 over IPv6は、PPPoEでしかアクセスできなかったWEBページにアクセスする際の遅延を抑え、通信速度を向上させられるのです。

 

 

IPv4 over IPv6のメリット

 

IPv4 over IPv6のメリットについて、もう少し掘り下げてみましょう。

 

IPv6環境でもIPv4の利用ができる

 

IPv4 over IPv6では、すべてのWEBページがIPoEで速く閲覧できるようになります。IPv4とIPv6の互換性がないという問題を、解決する技術なのです。

 

通信速度の改善に役立つ

 

通常IPv4は、回線事業者の網終端装置など混雑した回線を通る必要があります。しかし、IPv4 over IPv6を利用すれば、IPv4のWEBページへも、IPoEでアクセスできるので混雑緩和が見込めます。それによって、インターネット環境を快適なものにできるのです。

 

設定が簡単

 

PPPoE方式では、初回のインターネット利用時に無線LANルーターの認証設定が不可欠でした。IPv4 over IPv6ではIPv6、IPv4が同時に利用でき、切り替え設定も不要です。なお、OCNバーチャルコネクトの無線LANルーターがあれば、ルーターをONU(HGW)に接続すると、インターネット回線に自動的につながります。

 

関連記事:インターネット回線でおすすめは光回線!中でもおすすめの回線とは

 

 

IPv4 over IPv6を利用する場合の注意点

IPv4 over IPv6を利用する場合の注意点

 

非常に便利なIPv4 over IPv6ですが、利用する場合の注意点もあります。

 

既にIPoE接続ではないか、現在の接続状況を確認する

 

IPv4 over IPv6の利用を検討するために、プロバイダ探しなどをする前に、まずは自宅の接続を確認してみましょう。もしかすると、既に利用できているかもしれません。

 

IPoEを標準搭載している光回線事業者の場合、申し込みや手続き不要でIPv4 over IPv6のサービスが使えます。いつの間にか利用しているかもしれません。そのため、ご自身がお使いのプロバイダで、接続確認状況を行ってください。

 

プロバイダやルーターの対応が必要

 

ご自宅の無線LANルーターがIPoE対応ではない場合、購入が必要です。

 

おすすめはOCNバーチャルコネクト対応ルーターです。OCNバーチャルコネクトで接続する光回線事業者(ドコモ光など)で利用できます。

 

OCNバーチャルコネクト対応の無線LANルーター、ホームゲートウェイを使うことにより、認証IDやパスワード不要で自動接続できます。

 

NTTグループが運営する安心のオンラインストアではOCNバーチャルコネクトのルーターを販売しています。現在、IPoEでは使えない無線LANルーターをご利用中の方はぜひご覧ください。

 

 

ポート開放制限がある

 

ポートというのはデータ送受信の通り道です。ポートを開放するメリットとして、たとえば、オンラインゲームで対戦あるいは協力するなど、外部と通信ができるようになります。

 

IPv4 over IPv6方式でも、PS4や任天堂スイッチなどに代表されるゲームのプレイでは、ほとんど通信に問題がありません。しかし、ゲーム側でポート指定がある場合や、P2P型オンラインゲームで固定IPアドレスを使うケースだと問題が発生することがあります。

 

また、ポートが制限されることにより、一部のVPN接続ができない可能性があります。VPNとは通信暗号化のことで、インターネット接続を第3者から見られないようにするセキュリティのひとつです。VPNプロトコルはこの通信暗号化の規格で数種類あります。ユーザーの利用したいVPNプロトコルが指定されたポートに対応していない場合はVPN(暗号化)接続ができません。

 

ただ、自宅の無線LANルーターで接続するので、セキュリティはしっかりしています。フリーWi-Fiと違い、誰でも通信を盗み見ることができるわけではないので、あまり気にする必要はないでしょう。

 

万が一、利用したいVPN接続ができない場合は、利用するVPNプロトコルを変更してみてください。

 

固定IPアドレスが利用できない

 

固定IPアドレスがあると、特定のデバイスから、専門機関などの特定サーバーにアクセスできます。

しかし、IPv4 over IPv6では固定IPアドレスを使えないので、別途有料の固定IPアドレスの契約が必要になります。

 

関連記事:光回線は何が良いの?他のインターネット回線との違いを解説 

 

 

まとめ

 

IPv4 over IPv6はIPoEのアクセスでWEBページを快適に閲覧するうえで、とても大切です。

 

IPv4 over IPv6には、以下のようなメリットがあります。

 

・IPoEでIPv4とIPv6両方のWEBページにアクセスできる

・速度が改善される可能性がある

・OCNバーチャルコネクトのルーターをつなぐだけで、インターネットへ簡単に接続できる

 

しかし、IPv4 over IPv6には以下のような注意点もあります。

 

・対応機器を利用する必要がある

・ポート開放制限があり、VPNなどが使えない可能性がある

・固定IPアドレスが使用できず、有料オプションに申し込む必要がある

 

IPv4 over IPv6を使うには対応する光回線事業者に申し込みする必要があります。

 

おすすめはNTTグループのNTTレゾナント株式会社が提供する「OCN 光」。IPv4 over IPv6を標準搭載しており、OCNバーチャルコネクトの無線LANルーターを使えば、自動的につながります。

 

OCN 光が採用するIPoEアドバンスでは、ラグの少ないさらに高品質なインターネット環境が望めるため、大容量のデータ送受信にも安心です。

 

 

編集部

「gooネット回線についての総合情報サイト」の編集部です。 光回線の情報を中心に、お得な情報から光回線の基礎知識まで、幅広く情報をお届けいたします。